早稲田大創設者で、総理大臣を務めた佐賀市出身の政治家・大隈重信(1838~1922)の名前を、福島県須賀川市の食品卸・小売会社が特許庁に商標登録出願していることが24日、分かった。 特許庁によると、出願されたのは昨年7月1日で、商品の種類は日本酒と洋酒、果実酒、中国酒、薬味酒。登録が認められれば、こうした商品に「大隈重信」の名前を使う場合、須賀川市の会社の許可が必要になる。 営業部長は「当社は佐賀とは縁はないが、早稲田大創設者として有名なので出願を決めた。佐賀の酒造会社が造った酒を取り扱いたい」としている。 これに対し、大隈のひ孫で東京在住の大隈和子さん(68)は「無断で名前を使ってほしくない」と不快感をあらわにしている。早稲田大も「大学にとって最重要人物」(広報課)と反発。近く特許庁へ登録を認めないよう訴える。 商標法では、歴史上の人物については規定がなく、基準を満たしていれば、遺族らの