<モハメド・アリが徴兵を拒否したことを決して許せないという人々は今もいる。だが、アリの理屈が正しかったことは現実のベトナム戦争が証明している> 20世紀を代表する伝説のボクサー、モハメド・アリの訃報が伝わった4日、全米が悲しみに包まれた。その功績を称える声が圧倒的多数である一方で、アリが1960年代に米軍への入隊を拒否したことを決して許せないという声もいまだに聞かれる。最大のライバルだったジョー・フレーザーも、かつてアリを「徴兵忌避者」呼ばわりしていた。 【参考記事】モハメド・アリの葬儀に出る大物イスラム政治指導者とは だが、その非難はまったく当たらない。アリは徴兵を忌避したのではなく徴兵に真っ向から反対した。徴兵拒否の罪も受ける覚悟で、逃げも隠れもしなかった。カナダに逃げたり、兵役猶予を得るため大学に籍を置いたりもしない。アリは自分が徴兵されるとわかった瞬間から意を決し、誇り高き市民的不
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