25日午前11時ごろ、加古川市西神吉町大国の法華山谷川で、大型のワニガメが見つかり、神戸市立須磨海浜水族園の職員や加古川署員らが約2時間後に捕獲した。 ワニガメは北米原産。人の指を簡単にかみ切るといい、動物愛護法の特定動物に指定され、飼育には県の許可がいる。 捕獲されたカメは体長約1・3メートル、体重約45キロ。同水族園によると、ここまで成長するのは珍しいという。飼い主が飼育に困って捨てたとみられ、同水族園が保護する。 発見したのは、カメの生態調査をしていた愛護団体「関西遊亀会」の北詰達哉さん(39)=高砂市米田町島。同会は5月28日にも同じ場所で、体長約50センチあるカミツキガメを発見し、同水族園に引き渡した。 同水族園は現在、県内で見つかったワニガメやカミツキガメを6匹保護。谷口真理研究員は「どちらも動きが素早く、凶暴。見つけても近づかないでほしい」と話している。(井上 駿) (201
姫路市書写の塾講師、安政真弓さん(50)がこの春、かつて挑んだ東京大学を受験し、文科3類に合格した。ほぼ30年越しに願いを成就できたのは、東大を目指す次男の姿がきっかけだった。一緒に受験することを決めて1年。仕事や家事の合間に参考書を広げ、最難関を突破した。次男は別の大学で学ぶことになったが、「語学の分野で新たな世界を広げたい」と、再び味わう学生生活に胸を膨らませている。(金 慶順) 安政さんは姫路西高校の32回生。現役時に京都大、浪人して東大に2度挑戦して失敗し、私立大学に進んだ。卒業後も独学で外国語を学び、フランス語やイタリア語などを習得。7年前から自宅で学習塾を開き、近所の中学生らに教えている。 挑戦のきっかけは、次男玲二郎さん(19)の受験だった。 昨年3月、姫路西高3年だった玲二郎さんが東大受験に失敗し、真弓さんは自分が味わった悔しさを重ねた。その思いを晴らそうと「お母さんも東大
ふわとろの明石名物「明石焼(玉子焼)」の呼び名に関する論文を、関西学院大総合政策学部を今春卒業した須方(すがた)めぐみさん(24)=明石市=がまとめた。地元では玉子焼と呼ぶ‐といわれてきたが、調査では、若い世代ほど「明石焼」と呼ぶ人が多いことが判明。須方さんは「大阪のたこ焼きと区別し、町おこしにつなげるためにも、玉子焼の名前と文化を次世代に継承しなければ」と話す。(広畑千春) 須方さんは明石で生まれ育ち、高校卒業後、東京とアメリカで3年間暮らした。そのとき、今まで見過ごしてきた明石の良さに気付き、総合政策学部に編入して故郷の名物について調べ始めた。 きっかけは“違和感”だった。雑誌などで「地元では玉子焼と呼ぶ」と紹介されていたが、自分の経験でなじみがあるのは「明石焼」。市内の店でも混在していることに疑問を感じ、各店や市観光協会、昨年11月に姫路市で開かれた「B‐1グランプリ」に出展した「あ
須磨海浜水族園(神戸市)が、昨年4月に誕生した32匹のアナコンダの処遇に困っている。国内初の出産成功例として注目される一方、えさ代がかさみ、集客にも結び付かないためだ。展示を発案した園長は「水槽の前にさい銭箱でも置こうか」とぼやいている。(小川 晶) 「水族園やから、水生のヘビがおってもええな」。亀崎直樹園長(55)のアイデアで昨年3月、国内最大級のオオアナコンダが園にやってきた。 体長5・5メートルで、年齢不詳のメス。アマゾン川流域で捕獲されたという。愛称は、入れ違いにブラジルへ帰国した研修員の名前から「フェリペ」に決定。子ヘビと区別するときは「オヤコンダ」とも呼ばれる。 常設展示が始まって半月後の4月中旬、フェリペは48匹の子ヘビを産んだ。来日前に妊娠していたらしく、園は慌てて飼育場所を用意した。カビの影響で病死した個体もあるが、32匹が順調に成長。約90センチだった子ヘビは、ヒヨコを
兵庫県と伊丹市が検討してきた大阪(伊丹)空港とJR伊丹駅付近を鉄道で結ぶ「レールアクセス」構想が、事実上の凍結状態になっている。兵庫県内からの利便性を高め、地元の活性化も図れるとして、20年にわたって検討されてきたが、採算のめどが立っていない。暫定措置として伊丹市が7年前から走らせている空港直行バスも赤字が慢性化。7月には関西空港との経営統合を控えているが、構想の実現は極めて困難な状態だ。 大阪空港へのアクセスは、大阪からはモノレールが乗り入れているが、兵庫県内からは三宮や姫路からのリムジンバスかJR伊丹駅や宝塚駅から市バスなどを利用するしかない。 構想は1989年、当時の運輸政策審議会が兵庫側からのモノレールを検討課題に挙げたことから始まり、92年にはJR伊丹駅付近でJR宝塚線を分岐して空港につなぐ案が浮上した。 県と伊丹市が3ルート案を軸に検討したが、事業費が最低約610億円かかること
姫路市が全職員を対象に実施した意識調査で、女性職員の2割がセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を「経験したことがある」と答えたことが分かった。市民を対象にした同様の調査より割合が高く、職場環境の改善を求める声が上がっている。 調査は昨年8月に実施。セクハラや男女共同参画の意識などを尋ね、男性2205人、女性919人が回答した。 セクハラ被害では女性職員の20%が「直接経験」と答え、「周囲に経験した人がいる」は26%に上った。男性職員では2%が「直接経験」とし、17%が「周囲に経験した人がいる」とした。同時期の市民調査では「経験した、または周りに経験した人がいる」とした女性は12%で、市職員の割合の高さが際立っている。 また女性職員に対し、セクハラに該当する行為を複数回答で尋ねたところ、性的関係の強要や肉体的接触のほか、50%が「結婚や出産の予定をたびたび聞く」、44%が「『○○ちゃん』
山陽新幹線の新大阪‐岡山間が開業して15日、40周年を迎えた。兵庫県内には新神戸、西明石、姫路、相生の4駅が設けられたが、平均駅間距離は約21キロしかなく、先に開業した東海道新幹線の約43キロ(当時)の半分にも満たない。集中的に駅が並ぶ背景を探っていくと、幻に終わった「夜行新幹線計画」にたどり着く。(小川 晶) JR姫路駅の新幹線ホームに立つと、東京方面と博多方面で乗り場の数が違うことに気付く。東京方面は11番線だけだが、博多方面は12、13番線と二つある。 大半の列車は12番線に発着し、13番線を使用するのは早朝、深夜の3本のみ。1972年3月の開業に合わせて国鉄が発行した工事誌には、13番線について「夜行列車の待避線として設備された」と記されている。 夜行新幹線計画は、新大阪‐岡山間の開通を前に国鉄が検討を開始。66年の「山陽新幹線技術基準調査委員会報告」では、東京‐博多間を一晩で計2
工場が密集し、頻繁に海上輸送船が行き交う和歌山県沖の紀伊水道の津波対策として、国土交通省近畿地方整備局港湾空港部(神戸市中央区)が、世界初の可動式防波堤の整備を進めている。平時は航路を確保し、津波発生時に海底の杭(くい)を浮力で浮き上がらせる「直立浮上式」を採用。懸念されている南海地震への備えとして、2012年度に着工する。(斉藤絵美) 敷設されるのは、和歌山県海南市の和歌山下津港。沿岸部には製鉄所や石油精製所、火力発電所のほか、世界的にシェアの高い化学製品の製造会社などが密集している。 同市によると、東海、東南海、南海の3連動の地震(マグニチュード8・6相当)が発生すると、沿岸部に押し寄せる最大の津波は約6メートルとされ、市街地も浸水すると想定されている。 直立浮上式防波堤は、沖合約1・5キロの海底約30メートルに、鋼管を格納した円筒計75本を一直線上に埋設。津波警報が発令されると、自動
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く