島根県立出雲産業大学農学部は31日、足が3本あるカラスの捕獲に成功したことを発表し、世界で初めて報道陣に公開した。日本神話にも登場するこの3本脚のカラスは「八咫烏(ヤタガラス)」の名で知られており、長らく自然界には存在しないと言われてきた。出雲産大では今後つがいとなるメスのヤタガラスの捕獲を急ぎ、人工繁殖につなげたいとしている。 オスのヤタガラスを飼育しているのは、農学部の秋鹿大和(あいか・やまと)教授の研究グループ。今年3月、生ゴミ置き場に集まっていたカラスの中に脚が3本の個体がいることに気づいた市の清掃員が同大に持ち込んだ。その後秋鹿教授による遺伝子解析の結果、一般的なカラスとは別種の個体であることが判明。日本神話に登場する3本脚のカラス「ヤタガラス」の可能性が高いと結論づけた。 ヤタガラスは『古事記』や『日本書紀』に記述が見られる3本脚のカラスで、太陽の化身とされる。特に『日本書紀』