男体山(標高2486メートル)山頂の岩に突き刺さるように設置されていた鉄製の剣が折れていることが、16日わかった。切っ先を上にして天を突く形で飾られた剣は、日光二荒山神社のご神体である男体山のシンボルだった。長年の風雪に耐えかねて腐食し、根元から折れたらしい。地元の同神社中宮祠も折れたことを現地で確認。「山の象徴として親しまれ、神剣とも呼ばれてきた。ぜひ復活させる」と早期修復を目指している。 剣は鉄製で、長さは10尺(3・03メートル)といわれてきた。宇都宮の刀鍛冶(かたなかじ)の作で、1877(明治10)年に茨城県結城地方の人が奉納したと伝えられる。岩をうがって、剣を刺していた。2000年ごろ、穴の部分が崩れ、剣ごと倒れたため、コンクリートで根元部分が補強されていた。 折れたのは今年3月3日以降の1週間とみられる。根元から折れているのを見つけた登山者の話が、地元にも伝わっていた。同神