<イラク、シリアでのISの組織的な活動が終息に向かっても、ポストISの中東には宗派対立やクルド自治など難題が残る> イラク領内のテロ組織IS(自称イスラム国)の拠点モスルの解放が最終段階に入っています。現地に入っていたNBCのリチャード・エンゲル記者の報告によれば、ISはイラク軍に押されて最後の1ブロックを死守しているということです。ただその最後の拠点には、モスルの非戦闘員を「人間の盾」、つまり人質として拘束しており、イラク軍としては現時点では突入を見合わせている状況です。 このイラク軍ですが、現在のイラクを構成するシーア派イラクと、クルド人の連合軍で、米軍の軍事顧問団がアドバイザーとして加わっています。ISは6月下旬の時点で軍事的には完全に追い詰められ、6月22日には市の中心にありISの支配を象徴していた「ヌーリ・モスク」が陥落してモスクは破壊されています。 エンゲル記者によれば、このモ
「このままだと死んでしまう。助けて」。トルコ・クルド人自治区出身のV・A(46歳)さんは、充血した目、青白い顔でこう訴えた。V・Aさんは統合失調症であるにもかかわらず、難民不認定処分に対する異議申し立てが棄却されたとして、3月14日に東京入国管理局(港区)に収容された。常備薬を飲めないことと収容のストレス、体に合わない薬を飲まされ体調が急激に悪化している。 親族や弁護士によると、そもそもV・Aさんが統合失調症を発症したのは、1995年に来日した後、2000年にオーバーステイで検挙され、東京・十条と茨城・牛久の入管に2年以上収容されたことが原因だ。その後病院に入院したが、薬が合わず苦しんだ。05年にはトルコに帰国したものの、クルド人を取り巻く環境の悪化から、再び13年12月に日本を訪れた。14年10月に一時的に収容を解かれる仮放免となった後は、トルコ帰国時から飲み始めた薬を服用し、体調は比
シリア・ラッカ西郊で休息する米国人狙撃手。この狙撃手は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との戦闘でシリア民主軍(SDF)と共闘しているキリスト教徒の小規模武装組織「シリア軍事評議会」(SMC)を支援している(2017年6月27日撮影)。(c)AFP/DELIL SOULEIMAN 【6月30日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が「首都」と位置づけるシリア北部ラッカ(Raqa)の奪還作戦で、米主導の有志連合の支援を受けるクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」は29日、ラッカからの最後の退路を断ち、ISを完全包囲した。これに対しIS戦闘員は複数の自爆攻撃を行うなどして反撃した。 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、SDFはISがラッカからの撤退する際に中継地点として使用してき
ISの反撃(イラクのキルクーク) 2017年06月25日 17:37 イラクIS モースルの戦いも、いよいよ大詰めに来た模様で、イラク軍とかイバーディ首相は、モースルの完全制圧には1週間かかるとかラマダン休み中には終わるとか発言しているようですが、国連とか人権団体では、10万とも15万ともいわれる住民の安全に対する危惧の念を表明しています。 おそらく、モースルの戦いの帰結はそう遠くないものと思いますが、ISはイラクのその他の地方でまだ健在?で、特にキルクークの近辺にはそのかなり大きな抵抗ポケットがあり、イラク軍やペッシュメルガ(クルド民兵)に攻撃を加えてきています。 al qods al arabi netは、ISがキルクークの北西部のペッシュメルガの軍事基地に対して広範な攻撃を仕掛けたと報じています。 その結果、激しい戦闘が2時間以上続き、クルド側に負傷2名、IS側に多数の死傷者が出て、
◆制圧後のモスルで「カリフ」名乗る 武装組織イスラム国(IS)のアブ・バクル・バグダディ指導者が、6月に制圧したイラク・モスルのモスクで、「カリフ」を宣言する映像が公開された。映像には「イスラム国・カリフ・信徒の長」とあり、バグダディは「私が指導者として任じられた」としている。このプロパガンダ映像には宗教的言辞が並んでいるが、「宗教」の名のもとに斬首や住民殺戮を繰り返す過激組織である実態にも留意していただきたい。ISは何を根拠に戦っているのか。その思考や背景を読み解くため検証資料として全文を掲載する。。「カリフ就任」に関するテキスト部分は下のほうの赤文字の箇所。(一部意訳) 映像はイスラム国(IS)の公式メディア部門フルカーンによって公開された。動画は全編21分。撮影されたのは7月4日と見られる。この金曜礼拝の場所は、ISが6月に制圧したイラク・モスル市内にあるアル・ヌーリ・モスクとされる
muricatoday.comによれば、今月はじめに、イラクのモスル(Mosul)とシリアのラッカ(Raqqa)で、アメリカが率いる同盟軍について、焼夷化学兵器の白燐弾を民間人に対して使っているという複数の報告が浮上しました。 一週間の間、米政府と同盟軍は現在まで、この問題ではほとんど沈黙を守っていました。 ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)とのインタビューの中で、ニュージーランド軍のヒュー・マクアスラン准将(Brig. Gen. Hugh McAslan)と同盟軍のメンバーは、はじめて、白燐弾をイラクのモスルでの作戦の間に白燐弾を使ったことを認めました。 「我々は民間人を安全に外へ出すために、白燐弾をモスル西部の中の地域を遮蔽するために利用していました」とマクアスラン准将は火曜日にNPRに言いました。 民間人に対して化学兵器を使う恐るべき性質を疑うかわりに、NPRは准将の所感を繰り
シリア北部アレッポで、城塞から街を見下ろす政権派の兵士ら(2016年12月7日撮影)。(c)AFP/GEORGE OURFALIAN 【6月10日 AFP】シリアは、同国の政府軍と同盟軍が9日、2015年以来初めて対イラク国境に到達したことを発表した。前日には、米国主導の有志連合を攻撃したバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権派の無人機(ドローン)を米軍戦闘機が撃墜しており、有志連合は政府軍の前進に懸念を表明している。 国営シリア・アラブ通信(SANA)は、政府軍の情報筋の話として「同盟軍と連携している政府軍の部隊がイラクとの国境にようやく到達し」「タンフ(At-Tanf)北東の地域で配置に就いた」と報じている。SANAによれば、政府軍は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の「最後の」戦闘員が「排除」されたことを受け、この地域に前進したという。 これに先立ち、在英
イラクのクルド人自治区の中心都市アルビルで、自治政府のマスード・バルザニ議長の肖像を使った自治区の旗を織る男性(2015年8月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/SAFIN HAMED 【6月8日 AFP】イラクのクルド自治政府は7日、独立の是非を問う歴史的な住民投票を9月25日に実施すると発表した。イラク中央政府は反対しており、トルコなど周辺国からも反発の声が上がる可能性がある。 クルド自治政府の議長府が出した声明によると、住民投票の実施日はマスード・バルザニ(Massud Barzani)議長やクルド人自治区の政党議員らが出席した会議で決まった。 クルド人は第1次世界大戦(World War I)後に独自国家を持てなかったため、居住地域がイラン、イラク、シリア、トルコに分散している。そのため「国を持たない世界最大の民族」と呼ばれることも多い。 住民投票は、大詰めを迎えているイスラム過
ラッカ攻略戦が続くシリア戦に関する記事を2つ紹介します。 alarabiya.netによれば、シリア政府の軍用機がユーフラテス川南岸でラッカ市(Raqqa)西方のイスラム国の陣地を攻撃しました。 「空軍は(ラッカ市西部郊外、街から約70kmで)陣地と装甲車両を破壊しました」と国営通信社SANAは言いました。 アメリカが支援する民兵は別に、シリアでのイスラム国の作戦基地を占領するための攻撃第一日目、ラッカ市の端から前進しています。 クルド人とアラブ人戦闘員の同盟、シリア民主軍は今週、北部の町を奪うための攻撃を始めました。 シリア軍はアレッポ州(Aleppo)東部でイスラム国に対して進展をみて、大半がシリア民主軍の支配下にあるラッカ州との州境へ持ってきました。 ロシアが支援するシリア軍とその同盟する民名は、その後、今週隣り合うアレッポ州からラッカ州へ越境しました。 木曜日の攻撃は、ラッカとアレ
シリア北部ラッカのメシュレブ地区で建物から立ち上る煙(2017年6月7日撮影)。(c)AFP/DELIL SOULEIMAN 【6月9日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が首都と称するシリアのラッカ(Raqa)を奪還するために、米国が支援するクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」が攻勢を強めている。 ラッカをISから奪取すれば、問題は一つ解決するかもしれない。だが、また別の問題を生むだろう。この都市はシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権とその北側のライバルであるトルコ政府も狙う戦略的要所だ。ISを追放した後、誰がラッカを支配するのだろうか。 ■ラッカには今、誰が住んでいるのか? トルコとの国境から80キロに位置するラッカの人口は約30万人とされる。うち約8万人は、シリア内戦勃発後に、国内の他の地域から逃げてきた人々だ。 フランス
6月6日、米国が支援するシリアの民兵組織「シリア民主軍」(SDF)は、過激派組織「イスラム国」(IS)がシリアの本拠地とする北部ラッカの奪還作戦を開始したと明らかにした。写真はラッカへ向かうシリア民主軍の兵士たち。(2017年 ロイター/RODI SAID) [HUKOUMIYA(シリア)/ベイルート 6日 ロイター] - 米国が支援するシリアの民兵組織「シリア民主軍」(SDF)は6日、過激派組織「イスラム国」(IS)がシリアの本拠地とする北部ラッカの奪還作戦を開始したと明らかにした。 SDFの報道官はロイターに対し、奪還作戦が5日に始まったとし、ISは「『首都』を死守する」構えのため激しい戦闘になるとの見方を示した。 米国が主導する有志連合について「この作戦の成功で大きな役割を持つ。有志連合の部隊はSDFと連携している」と述べた。 ISはラッカを2014年に制圧、同市を攻撃計画の拠点とし
ラッカ奪還作戦(シリア) 2017年06月04日 10:38 シリアIS イラクのモースル奪還も最終局面に入っていますが、シリアでもどうやらラッカ奪還作戦が近く始まる模様です。 アラビア語メディアから関連情報を取りまとめたところ次の通り ・シリア民主軍の核をなすYPGの報道官は、同軍は連日ラッカに対する包囲を縮めており、ラッカに対する大規模攻撃を開始する日も数日以内に迫ったと語った。 事実有志連合軍報道官もmシリア民主軍は東部、および北部からはラッカまで3㎞、西武からは10k以下にまで 迫っていると語った。 ・またYPG報道官は、シリア民主軍はラッカ近郊のmansouraの75%を占拠したと語った ・他方3日、有志連合のラッカへの空爆で、住民15名が死亡し、数十名が負傷した。 またYPGの砲撃で住民5名が死亡した由 ・ラッカが陥落すれば、シリアでISに残る大きな拠点はデリゾルだけになるが、
イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の拠点シリア北部ラッカから、近郊の町アインイッサに逃れてきた人々(2017年5月19日撮影)。(c)AFP/DELIL SOULEIMAN 【6月2日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が首都と位置づけるシリア北部ラッカ(Raqa)の攻略戦をめぐり、米軍当局者は市内から約20万人が避難したことを明らかにした。ラッカに対しては、米軍が支援するクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」が攻勢をかける準備を進めている。 米主導の有志連合のライアン・ディロン(Ryan Dillon)報道官によれば、避難民らは近くの難民キャンプなどに移ったという。SDFが「市民をラッカにとどまらせず、避難させることを決めた」としている。 SDFはラッカに対して北と西、東の3方面から包囲網を狭めているが、南方ではまだ戦闘に入っていない。 一方、ロシア政
ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月1日付)によると、イラクの人民動員隊がシリア領内に侵攻し、ハサカ市南東部に位置する西クルディスタン移行期民政局支配下のクサイバ村とバワーリディー村の2カ村を制圧した。 ハサカ青年連合の複数の活動家によると、人民動員隊は5月31日にシリア領内に侵攻し、2カ村を制圧したという。 ** 2カ村の制圧に関して、人民動員隊のアブー・マフディー・ムハンディス副司令官は「ニナワ県西部での人民動員隊の軍事作戦の目的は対シリア国境での掃討にあり、人民防衛隊はイラクの安全保障を脅かすイラク領外のダーイシュ(イスラーム国)のいかなる存在に対しても追撃を行う」と述べた。 一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・スィッルー報道官は報道声明を出し、「我が部隊の支配地域に進入しようとする人民防衛隊のいかなる試みをも撃退す
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