2020年6月30日夜、香港で国家安全法が施行された。施行後の8月10日には、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏や、現地メディア「蘋果日報(アップルデイリー)」の創業者で親民主派の黎智英(ジミー・ライ)氏らが逮捕された。(両氏はその後保釈) これを機に、香港人の海外移住が増えると見る考えもあるようだ。自民党の経済成長戦略本部は東京の金融機能強化を打ち出しており、東京に香港の金融人材を誘致してはどうか、という声も出ている。6月11日の参院予算委員会では、安倍晋三首相も「香港を含め専門的、技術的分野の外国人材の受け入れを引き続き積極的に推進する」という旨を発言していた。 筆者も実際に金融業界で働く数人の香港人たちと、日本移住の可能性について話してみたことがある。しかし彼らの中で実際に移住を決意した人物は1人もいない。それはいったいなぜなのか――。 香港人が移住先に求める3つの要素 マイケル
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