すでに、JR東海に残る国鉄車両は8両となり、JR東日本でも首都圏に残るのは185系をはじめごく一部。国鉄車両が多数残っていると思われがちなJR北海道も、電車はすべて民営化後の車両となっており、気動車も特急形は残りわずかだ。 そんななか、JR西日本では近郊型車両の最新形式である227系の増備が進み、広島地区では113系などの置き換えが完了。続いて現在は和歌山地区にも投入され、同地区の国鉄車両は間もなく引退の時を迎える。 ここでは、和歌山地区(和歌山線と紀勢本線、奈良県内を走る桜井線)で引退が迫る105系をクローズアップしてみる。 ローカル線の旧形国電を置き換え 105系は、地方のローカル電化路線に残っていた旧形国電を置き換えるために登場した。同系最大の特徴は、旧形国電と同様、走行に必要な機器を1両にまとめた「1M方式」を採用している点だ。101系に端を発する、いわゆる新性能電車は、電動車2両