前回に書いた君は何も見ずに鶴を折れるか? - 法華狼の日記の続編として、書き残したことをいくつか。 ちなみに私自身の考えをいうと、確かに千羽鶴をハイチへ直接送る必要はないと思っている。活動を知った時、日本国内における支援啓発運動として、千羽鶴という象徴で可視化し続けるべき、などと考えていた*1。 さて、前回で紹介した全盲の折り紙作家、加瀬三郎氏が遺したインタビューを探し出したので、特に文化交流活動に関わりそうな記述を紹介したい*2 まず、日本と外国の折り紙に対する評価が、一面では逆転しているという話から*3。日本では折り紙講習で利益をえることが難しいという指摘から続けた言葉だ。 日本では、折り紙は伝承の『遊び』という観念が強いから、折れて当たり前なのね。だからあまり感動しない。ところがヨーロッパでは、折り紙作品はその色彩や幾何学的要素などから、芸術と見なされている。折り紙作家も完全な芸術家