任天堂のゲーム機「Wii」は、最速で2,000万台の出荷を達成した。その成功の秘訣は、任天堂自身が説明するように、まず最初にカジュアルゲーマー層をターゲットにしたことにある。ハードウェアゲーマーにアピールして、それから周辺のカジュアル層に広げるという従来のゲーム機の定石を崩した。定石通りに展開していたXbox 360は、1年先行していたにもかかわらず、Wiiが2,000万台に達した昨年(2007年)末の時点で1,770万台と、出荷台数でWiiに抜き去られてしまった。 しかし、おそらく任天堂の首脳部は、この成功を手放しでは喜んでいないだろう。どころか、危機感を持っているかもしれない。なぜなら、Wii戦略の第2ステップに当たる、Wiiにユーザーを定着させる部分が、明らかに追いついていないからだ。 Wiiは直観的な操作のコントローラという、わかりやすさと期待感で、新しいユーザーを引き込むことに成