米太平洋軍のウィラード司令官は25日の米下院軍事委員会の公聴会で、中国軍が2年後の2012年ごろに空母を実戦配備するとの見通しを示した。対艦ミサイルや衛星破壊能力など他国軍の戦力展開を防ぐ「接近阻止能力」を高めているとも指摘、不透明な軍拡に警戒感を示した。 ウィラード氏は中国の軍事力増強について「米国の地域内活動に挑戦し、米同盟国を含む近隣国への攻撃を意図しているように映る」と強く牽制(けんせい)。米中間の対話や軍事交流の重要性を強調した。 空母に関しては、中国海軍が1998年にロシアから購入した旧ソ連製クズネツォフ級空母を02年から大連で改修し始めたとし「12年ごろに配備され、基本的な運用能力の向上に活用される見通しだ」と証言した。(共同)