タコの足と腐った饅頭 この数年の日本人の働き方がおかしい。前項「不満大国ニッポン」で思ったのは、日本人の誇りがどんどんなくなっているのではないかということだ。かつては、大多数が反対しても、勇気を持って発言すれば、少数でも賛同する人間がいた。ところが、今では、みんな腰が引けている。自分に責任が降りかかってくるのを恐れているのかもしれない。規制緩和で、非正規雇用が増えた。非正規雇用は仕方がない部分もあるが、なぜか、正社員もおびえている。 日経ビジネスオンラインで「社員が壊れる【5】社員酷使に未来はない」でこんな言葉があった。 「先行きが見通せず、安心してローンも組めない社員が、会社の将来を考えるわけがない。企業がリストラや賃下げなどの『切る論理』で最高益を上げても、結局、タコが自分の足を食べて死んでいくようなものだ」 「虚妄の成果主義」の著者、高橋伸夫・東京大学教授の言葉だという。 僕は、「腐