パーキンソン病患者への治験結果について記者会見する京都大iPS細胞研究所の高橋淳所長(左端)ら=京都市左京区で2025年4月8日午前11時19分、中村園子撮影 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った治療研究の成果が相次いでいる。難病に苦しむ患者や家族の期待は大きい。早期の実用化に向けた進展が望まれる。 京都大のチームがパーキンソン病患者を対象に治験を実施した結果、iPS細胞から作った神経細胞を投与した患者の症状が改善した。1型糖尿病患者への治験では、血糖値を下げるインスリンを分泌する機能が確認された。 慶応大は、世界で初めて脊髄(せきずい)損傷の患者に臨床研究を実施し、一部の患者で運動機能の改善が見られた。大阪大発のベンチャー企業は先月、心臓病治療に使う心筋シートについて、厚生労働省に製造販売のための承認申請をした。iPS細胞由来の再生医療製品の申請は初となる。
