狂気の集団の中では正気を保つ人間が狂人になる---歪んだ言葉を正常に戻す、B層社会への抵抗【第1回】 適菜収著『日本をダメにしたB層用語辞典』より はじめに 狂気の集団の中では正気を保つ人間が狂人になる 世の中がますますおかしくなっています。嘘、デマ、虚言が日常的に社会に垂れ流されています。 現在、わが国はきわめて危険な方向に突き進みつつある。その最大の兆候が、言葉の混乱です。 本来の意味を失い、捻じ曲げられ、正反対の意味で使われるようになった言葉が、腐臭を放っている。 たとえば、「保守」という言葉について考えてみましょう。 この20年にわたり、わが国で急進的改革を唱えてきたのは、「保守」を名乗る連中でした。 皇室を侮辱し続けてきた石原慎太郎という男が「真正保守」を名乗る集団のトップに君臨し、「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました」と言うグローバリストの安倍晋三が「保守派」に支持