イオンが国内外で大小のスーパーを相次いで傘下に収めている。ピーコックストア、英テスコ日本法人に続き、ダイエーを子会社化する。財務改善や総合スーパー業態の収益力向上といった課題も浮上する。 イオンのスーパー買収の動きが止まらない──。3月末にダイエーをTOB(株式公開買い付け)で子会社化する方針を発表。3月上旬にはJ・フロントリテイリングから食品スーパーの「ピーコックストア」を買収すると発表したばかりだ。1月にも「つるかめ」などを運営する英スーパー大手テスコの日本法人の株式を50%買い取っている。 特にダイエーは、イオンの岡田元也社長にとって特別な存在だ。1957年に故・中内㓛氏が創業したダイエーは、「価格破壊」を旗印に日本最大の小売りに成長。90年代まで流通業界のリーダーとして君臨したが、拡大路線で財務体質が悪化。2004年に産業再生機構の支援が決まる。2006年に丸紅が筆頭株主になり、そ