6月14日、「経済財政運営の基本方針」、いわゆる骨太の方針が決定された。骨太方針は、2001年に小泉内閣で始まった試みであり、その後2009年まで毎年続けられたが、民主党政権の過去3年間は作られなかった。その意味で4年ぶりの骨太方針である。ただし今回は以前のものといくつか違う点もある。久々の骨太方針をどう読むべきか、検討しよう。 骨太の意義:「大所高所」プラス「詳細」も 2001年というのは、日本の政策決定過程を考えるうえで大変重要な転機の年だった。橋本行革において、中央省庁の再編が決定されたが、それが実行に移されたのが2001年1月のことだった。経済官庁に関して言えば、これをきっかけに大蔵省が財務省と金融庁に分かれ、経済企画庁などが新たな「内閣府」として生まれ変わった。そして、総理主導の政策決定を可能にする仕組みとして、内閣府設置法において「経済財政諮問会議」が必置の会議として設けられる