(前回の記事はこちら) 建設的パラノイアとズームアウト、ズームイン 今回は、「10X型リーダー」が備える3つの資質のうち「建設的パラノイア」についてです。建設的パラノイアでのポイントは、パラノイア(偏執狂)のように心配し、パラノイアのように準備を尽くすということです。マイクロソフトが絶好調な時代に、ビル・ゲイツがどんな悪いことが起こりうるかという「悪魔のメモ」を書き(のちにネットに流出して、株価が11%も下落)、スティーブ・バルマーが「心配性の弟子」となっていたのはその良い例です。 それこそが『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる』第5章のタイトルである「死線を避けるリーダーシップ」ということにほかなりません。そして、そうした「心配」の重要性は、組織が成功している時ほど重要であることは、二十マイル行進と「規律」のところで申し上げた通りです。 ただ、すでに述べたように、何でもか