つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道は29日、電車がブレーキをかけた際にモーターから発生する電気のうち余剰分を東京電力に12月1日から売電すると発表した。 全国の鉄道事業者で初めての取り組みという。 TXの車両は、加速時には電気を使ってモーターを回すが、減速時は電気を使わず、惰力でモーターを回して電気を発生させている。この電気は、別の電車の加速用や駅の照明、エスカレーター、車内の冷暖房などに活用され、余剰分は東京電力に戻されていた。 TXは、茨城県石岡市にある気象庁の「地磁気観測所」のデータに影響が出ないよう、電流を一定の電圧や周波数に制御する電力変換装置を導入しており、この変換装置を利用することで、車両からの余剰電力を、質の良い電力に変換でき、売電が可能になる。 東日本大震災以降、節電が呼びかけられていることから、首都圏新都市鉄道は「質の良い電力をより活用しよう」と売電開