新型コロナウイルス流行時に数々の企業を上場させた特別買収目的会社(SPAC)ブームは今年、注目企業の相次ぐ経営破たんと株主への巨額損失という悲惨な幕切れを迎えた。 ブルームバーグがまとめたデータによると、SPACとの合併を通じて上場した少なくとも21社が今年倒産した。各社のピーク時の時価総額から算出すると、経営破たんによって合計で460億ドル(6兆5600億円)余りの株式価値が失われたことになる。 中には有望な企業もあったが、いずれも個人投資家を含め、SPACブームに乗せられた熱狂的な投資家から資金を集めた。足元では、損失を被った株主の多くがSPACのスポンサーを訴えている。 今年最大級の経営破たんに追い込まれたSPAC企業には、ソフトバンクグループの出資先で、シェアオフィス事業のウィーワークが含まれる。同社は2021年の株式公開後、一時は94億ドルの時価総額を誇っていたが、先月高額なリー