日の丸電機再生委員会 かつては国際的にも競争力が高かった日本の電機産業。いまではその威光を想像するすら難しい瀕死の状態だ。本連載ではソニー、パナソニック、シャープの総合家電メーカー3社を中心に、電機産業各社が衰退してしまった原因を明らかにし、再生するためにはどうすればいいのかを探る。 バックナンバー一覧 業績は底入れでも この先どうするか 10月31日、各社の2013年度中間決算が一斉に発表された。日本経済新聞では電機各社のリストラが進み、「業績が底入れしてきた」と報じている。ところが、まだまだ将来を楽観できるほどではない。 家電3社のなかでも、もっとも深刻な経営危機に陥ったのはシャープだった。2012年3月期に3760億円、2013年3月期には5453億円の最終損失に転落した。 同社の経営危機を深刻にさせた引き金は、経営改善のための切り札と目論んでいた台湾の世界最大手EMS(電子機器受託