この連載コラムでは、筆者が先月上梓した『世界の経営学者はいま何を考えているのか(以下、『世界の~』と記載)』では書ききれなかった、「経営学のフロンティアの知」の興味深いトピックをいくつか紹介していきます。 ただし前回と今回だけは、米国のビジネススクール事情をお話ししながら、「ビジネススクールはどうあるべきか」という少し大それたテーマについて、私見を交えて議論していこうかと思います。 まずは前回のおさらいです。 ― 米国の大学はおおまかにいって、少数の「研究大学」と多くの「教育大学」に分かれる。日本でも名の知られているような大学は、規模の大きい研究大学であることが多い。 ― ビジネススクールの教授にも「研究中心の教授」と「教育中心の教授」がいる。上位のビジネススクール(=多くは研究大学のビジネススクール)では、研究中心の教授がマジョリティーを占める。 ― 研究中心の教授は、経営学研究の世界で
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