数字で会社を読む 週刊ダイヤモンドで好評連載中の「数字で会社を読む」。各業界・企業を担当する第一線の記者が、ポイントを絞った財務分析で企業・産業に切り込みます。 バックナンバー一覧 建設需要が高まる一方、労務費や資材費のアップに苦しみ、業績の二極化が進んでいるゼネコン業界。清水建設は、地道な営業努力で工事の採算向上を目指している。 「仕事量の多さはバブル期を超えたのでは」──。こんな声が聞かれるほど、久々の建設ブームに沸いているゼネコン業界。株価も順調に上がってきたが、仕事量がそのまま、利益につながるのかといえば決してそうではない。 スーパーゼネコンの1社である清水建設の決算を見ても、建設需要が高まった2011年度以降、むしろ利益は減った(図(1))。 東日本大震災以降、被災地での復興需要に加え、アベノミクスや東京五輪決定など、それまでじりじりと減り続けていた工事が一気に増え、一方で建設コ