三菱自動車の不正は、それが2度目であること、かくも長く継続されてきたことが驚きを呼んだ。非倫理的行為はなぜ繰り返されるのか。大規模な実験から、その背後には「記憶のバイアスと歪み」があることが示された。 先頃、日本第6位の自動車メーカー三菱自動車は、25年にわたり国の規定とは異なる方法で燃費試験を実施していたことを認めた。軽自動車4車種の試験データを継続的に改ざんし、他の多数の車種でも国の規定に沿わない方法で試験を行っていたことを公表した。 これは、企業による継続的な不正の氷山の一角にすぎない。2015年9月に米国環境保護局は、フォルクスワーゲンが長年にわたって排ガス試験で不正を行っていたことを暴いた。似たような非倫理的行為の事例は、金融から保険、医療まで他のさまざまな業界でも枚挙にいとまがない。 これほど多くのリーダーや従業員が(正直でありたいと心がけている人でさえも)、組織内で非倫理的な