2008年10月28日付の日本経済新聞の朝刊は,「日経平均26年ぶりの安値」と報じています。その同じ日の紙面の「経済観測」で,森精機製作所社長の森雅彦氏のインタビューが掲載されていて,景気の長期的指標である工作機械の受注について「底を打つのは,2009年の終わりから2010年の初めにかけてになるのではないか」と指摘し,「需要は必ず戻ってくる」と語っています。森氏は2007年秋に弊誌のインタビューに応じてこうも語っています。 「あまりにお金を速く回す米国や英国,フランスでは工作機械産業は衰退しました。(工作機械のシェアは)1970年代はフランスがトップで,1980年代前半は英国,1980年代後半は米国が一番だったわけです。ところが,1990年以降は日本とドイツが突出しています。」この話は,弊誌『日経ものづくり』の巻頭インタビューを増補する形で書籍化した『経営者12人の原点 日本,ものづくりの