NEXT BIG THING! ベンチャーキャピタリストはIT(情報技術)、バイオの“次に来る巨大潮流”を追い求めている。本稿ではNEXT BIG THING「クリーンテック分野」の投資で先行する海外(主に米国)事例を拙訳書『クリーンテック革命』(ファーストプレス)に触れながら紹介する。さらに、この分野はわが国にも先進的な事例がある。ニッポンの事例とニッポンの投資実務家の思いも語ろう。
2007年の自動車産業におけるトップニュースの1つにトヨタ自動車が安全性の問題を理由に、次世代技術として注目されるリチウムイオン電池のハイブリッド車搭載を少なくとも2年遅らせるという苦渋の決断をしたことが挙げられる。 それと並んで大きなニュースだったのが、米ゼネラル・モーターズ(GM)が現在、開発中のハイブリッド車に日本製リチウムイオン電池の採用を見送ったことだ。 GMはその代わり米国製もしくは韓国製のリチウムイオン電池を搭載し、フル充電で10マイル(約16キロ)電気走行ができる「プラグインハイブリッド」を早ければ2009年までに投入するという。 そして40マイル(約64キロ)の電気走行が可能なプラグインハイブリッドを2010年までに投入するという。 リチウムイオン電池搭載でGMがトヨタに先んじる可能性 この2つの決定は何を意味するのか。 トヨタにとってリチウムイオン電池の導入遅延は、ハイ
従来の太陽電池はガラス板を基板にした製品が主流だったが、同社はプラスチックフィルムを基板に用いることで、薄くて軽量で、曲げられるフィルム型太陽電池の開発に成功した。これにより、太陽光発電装置の設置場所が格段に広がる。さらに製造法に関しても、カメラのフィルム巻き取り機構のように、材料のフィルムをロールから引き出し、シリコン層を製膜し、ロールに巻き取るという「ステッピングロール方式」のプロセスを開発した。小規模な工場でも低コストで大量生産が可能になり、大幅なコストダウンが期待できる。太陽光発電システムは無尽蔵な太陽エネルギーを利用し、二酸化炭素を排出しないので、温暖化防止の切り札として期待されている。その普及を加速させる画期的な技術である。
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 21世紀の早い段階で、製造業単体や製品単体による技術革新には限界が見えてくるだろう。 IT(情報技術)産業は、技術革新において先駆者である。20世紀には半導体やネットワークやPCなどの単体技術、要素技術によって、世の中が大きな進化を成し遂げることができた。しかし、21世紀は違った形でイノベーションが起きるだろう。 グーグルがいい例である。たくさんの要素技術をインフラとし、新しいビジネスモデルを考えた結果として、グーグルの新しいビジネスモデルが生まれた。グーグルのビジネスモデルは、社会システムを作るビジネスモデルと言ってもいい。社会を変えるビジネスモデルだからこそ急速に広まった。 今では、どのようなビジネスモデルでも半導体、ネットワーク、PCを
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く