福島県相馬市の松川浦で20日、試験的なアサリ漁が行われた。東京電力福島第1原発事故の影響で自粛を続けてきたが、安全性が確認されたことなどから再開に踏み切った。一帯での漁獲は6年ぶり。久しぶりの水揚げに浜は活気づいた。 相馬双葉漁協(相馬市)の漁師25人が早朝に出漁。熊手状の漁具を使い、砂地に生息するアサリ300キロを採った。 菊地良一さん(52)は「漁場の状況が心配だったが生息数は確実に増えた。地元住民や観光客に味わってほしい」と笑顔を見せた。 漁協は8月まで週1回のペースで出漁し、放射性物質のサンプル調査をした上で出荷する。地元の旅館や小売業などが提供、販売を予定している。