豪雨避難、困難さ露呈 斜面開発が被害甚大化か 静岡大・岩田教授調査【緊急報告 熱海土石流①】 熱海市伊豆山で発生した大規模土石流は4日、警察や消防、自衛隊による懸命の捜索が続いた。土砂の撤去は難航し、依然多数の安否不明者がいる。自然災害に詳しい静岡大防災総合センターの岩田孝仁特任教授(66)が甚大な被害の現場に入り「急傾斜地にもかかわらず、多くの建物が並ぶ全国的にも特異な場所」と指摘。伊豆特有の活発な斜面開発が被害の甚大化を招いた可能性があるとの認識を示し、豪雨時の避難指示の困難さに言及した。 「過度な土地開発によって地面がもろくなっていた可能性がある」。岩田氏は土石流が通過し、激しく損壊した建物の脇に無傷の建物群が残り、土石流が沢沿いの限られた範囲を激しく流れ下った様子が見てとれるとした。 傾斜地での土地開発について、平地をつくることで斜面の傾斜がより急になる場所ができる▽盛り土は外圧に