玄海原発の再稼動をめぐり、全国の注目を集めてきた岸本英雄玄海町長が、同町発注の公共事業の多くを受注する町長のファミリー企業「岸本組」を利用して、公金を還流させ自身の所得を増やしている実態が明らかとなった。 識者からは「世界の恥」とする厳しい批判の声が上がっている。 見過ごされた町政トップの能力・資格 今月4日、岸本英雄玄海町長が九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で休止中の2号機、3号機の運転再開について、九電側に「同意」を与えた。焦点は古川康佐賀県知事の決断に移っているが、この一連の動きで見過ごされてきたのが岸本玄海町長の人物像である。 国や九電が勝手に決めた「再稼動」への過程では、立地自治体である玄海町に判断権限を与えたが、そもそも岸本英雄という人物に、世界中の原発の行方を左右しかねない重い判断をするだけの能力や資格があるのか、検証されるべきだ。 そうした観点から、岸本町長に関する