カナダワールドカップで準優勝となったなでしこジャパン。2大会連続のファイナル進出は簡単なことではない。大会前に始まった国内最終合宿から1カ月半でチームは大きく成長した。その道のりは決して平坦なものでも、希望あふれるチャレンジでもなかった。これまでにないチーム作り、選手の葛藤――紆余曲折のあった1カ月半、その中心で悩みながらも"チーム"で戦う姿勢を貫き通したキャプテン宮間あや(湯郷ベル)のコメントを中心に振り返り、チームの歩んだ道のりを紐解いてみる。 決勝のアメリカ戦。苦しいときも選手たちに声をかけ続けた宮間あや(背番号8) カナダに入ってからも、チーム内でのレギュラー争いは続いていた。特に定まらなかったのはボランチ。澤穂希(INAC神戸)の復帰、3月のアルガルベカップで高いパフォーマンスを見せた宇津木瑠美(モンペリエHSC)、安定感のある阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)、さらには昨年佐々木監督