【パリ=野村悦芳】スペイン国王フアン・カルロス一世(76)の退位に伴い、新国王フェリペ六世(46)が十九日、首都マドリードの国会で宣誓式に臨み、王位を継承した。不祥事で王室批判が高まり、カタルーニャ自治州の独立運動などで国の一体性が揺らぐ中、新国王は演説で国民の団結を呼び掛けた。 フェリペ六世は軍服姿で式に臨み、フランコ独裁政権終了後、民主国家の土台となった一九七八年制定の憲法を尊重すると誓った。続いて、「多様な人々が団結したスペインであれば、すべては受け入れられる」などと国の統一維持の重要性を訴えた。