流れ星の科学 -彗星ダストから太陽系の誕生を探る- 小松 睦美/早稲田大学高等研究所助教 今年2月にロシアのチェリャビンスク州に隕石が落下し、世界中で話題となったことは多くの方の記憶に新しいだろう。隕石衝突といえば、恐竜の大量絶滅の原因としての可能性や、数々のパニック映画が作られるなど、地球上の生物を危険に晒す恐ろしい現象として受け入れられている。しかし、隕石衝突、すなわち流れ星は、本当に危険なだけの存在なのだろうか? 彗星か隕石か? 流れ星の正体は、太陽系を漂う小さな物質である。これらが地球の大気圏に取り込まれ発光すると、流れ星として観測される。流れ星は主に、彗星起源のものと、小惑星を起源とする物質に分けられる。彗星起源の物質は数mm以下の粒子で、それより大きく溶け残った物質を隕石と呼び、多くは小惑星を起源とする。 では、彗星と隕石の違いは何であろうか。彗星は、冥王星よりもずっと外側のカ
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