(福島 香織:ジャーナリスト) 日米首脳会談が4月16日に行われ、菅首相、バイデン大統領が共同声明を発表した。この共同声明の最大の意義は、やはり「台湾」に関する表現が1969年11月の佐藤栄作・ニクソン会談以来52年ぶりに日米共同声明に盛り込まれた、という点だろう。各主要メディアもそのように報じた。 今回の声明には「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」という表現が盛り込まれている。 69年の声明には、「中共がその対外関係においてより協調的かつ建設的な態度をとるよう期待する点において双方一致していることを認めた。大統領は、米国の中華民国に対する条約上の義務に言及し、米国はこれを遵守するものであると述べた。台湾地域における平和と安全の維持も、日本の安全にとって極めて重要な要素であると述べた」とある。