今季から始まったJ3(Jリーグ3部)。J1、J2に比べてクラブの経営規模は小さく、スポンサー企業で働くなどサッカー以外の職を持つ選手が多い。「J」とはいえプロにこだわらないクラブのあり方を探る中で、独自な地域との関わり方を育んでいる。 倉庫で何百という段ボールを配達地域別に仕分けているのは、相模原のDF天野恒太(26)とFW松本祐樹(25)。相模原市で家電配送業などを手がける「ケー・ディー・エス」が正社員として雇用している。 2人とも、クラブとはアマ契約。午前練習の日は午後から夜にかけ、翌日の配送準備に従事する。ホームゲームの日は試合後にも倉庫に入る。引っ越しが多い3月から4月にかけては特に忙しく、3月9日のJ3開幕当日も午前3時まで働いた。 J2草津(現群馬)時代も旅館で働いた天野は「まず選手としてできる場所が欲しかった。J3の環境は理解している」。国士舘大出身の松本は「ゆくゆくはサッカ