2017年の年の瀬、静岡市の福祉施設に元プロサッカー選手平松康平さん(37)=同市清水区=の姿があった。介護福祉士の受験資格を得る研修。「生意気だったあの平松が? って、世間はいぶかしむだろうけど」。障害者向けスポーツ施設の18年春開業を目指すという。苦笑しながらも、その目は真剣そのものだ。 同区で生まれ育ち、J1清水エスパルス下部組織からの生え抜きとして、トップチームで活躍したが、けがに苦しみ、27歳で退団。JFLの沖縄などを経て、10年に30歳で引退した。目の前の一戦一戦に集中する生活を送っていたため、引退後の展望は持ち合わせていなかった。 飲食店を経営してはみたが、「プロ選手同様、浮き沈みの激しい業界だと実感した」。生涯続けられる仕事を模索していた矢先、車で交通事故を起こした。自転車の75歳女性が亡くなった。
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