ヒマラヤ雪男(イエティ)の正体はチベットヒグマ-。雪男の謎に迫ろうと、十数年間ヒマラヤ山岳地帯を歩き回って調べてきた、青森県弘前市の登山家、根深誠さん(65)が最終的な調査結果をまとめた本「イエティ」を出版した。 根深さんの調査では、エベレスト南部クーンブ地方のシェルパ民族は足跡や食害などを目に見えないイエティという動物によるものと信じており、チベットヒグマの存在は知らなかった。 根深さんによると、このイエティが雪男と呼ばれるようになったのは英国のエベレスト偵察隊の「間違い」に端を発するという。 1951年、英国隊は撮影した動物の足跡をシェルパ民族に問いただし、未確認動物としてイエティの存在を発表。別の探検隊が現地の言い伝えを基にゴリラのような想像図を描いた。その後、東洋の神秘的なイメージも手伝い、ヒマラヤ雪男の伝説は爆発的に世界へと広まった。 しかし、ヒマラヤの他の地方ではイエテ