5人に1人がお年寄りという超高齢社会に突入した日本の介護の現場に新たな動きが起こっています。若者、定年後のサラリーマン、外国人といった、これまで介護の世界とは縁遠いとされてきた人々が、新しい担い手として登場してきました。 中でも期待されているのが、介護の専門技術を学んだ若者たち。しかし、きつい仕事に安い賃金……、一生の仕事として続けていけるのか、多くの若者が悩んでいます。 新たな担い手たちは超高齢社会を支える戦力になれるのか。介護の現場から見つめます。 東京練馬の住宅街。朝、介護の仕事について5年目という及川朋也さん(27歳)が、グループホーム「とちの実」に出勤してきました。認知症を患うお年寄り9人が共同生活を送っているこの施設では、及川さんたち常勤職員が6人と、非常勤職員2人のスタッフが交代で24時間介護にあたっています。 及川さんはヘルパー2級に加え、国家資格である介護福祉士の資格