横田孝(本誌編集長・本誌国際版東京特派員)、ジェリー・グオ、メリンダ・リウ(北京支局長)、クリストファー・ディッキー 北朝鮮が韓国の島を砲撃し、ここ最近の歴史では初めて民間人の負傷者が出たことで、朝鮮半島は一気に緊迫モードに突入した。韓国は北朝鮮がまた挑発すればミサイル基地を攻撃すると警告。韓国兵は2人が死亡、兵士15人が負傷。民間人も3人が傷を負い、23日に砲撃を受けた韓国領の延坪(ヨンピョン)島の住民は避難を始めた。 北朝鮮専門家たちに言わせれば、今回の砲撃はアメリカを対話に応じさせ、6カ国協議で譲歩を引き出すための脅迫らしい。大統領府の地下壕にある国家危機管理センターにこの日集まった韓国首脳たちもそう理解しているようだ。外務省のある高官は「彼らが考えていることは誰もはっきりと分からない。だが6カ国協議復帰が関係している可能性はある」と語った。 本当にそうだろうか。北朝鮮がアメリカを交