予定時刻を過ぎても打ち上げられなかったH3ロケット初号機=17日午前10時38分、鹿児島県南種子町(恵守乾撮影) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から、次世代大型ロケット「H3」初号機発射を試みたが、打ち上がらなかった。JAXAによると、主エンジンLE9には着火したものの、推進力を補助するブースターに着火しなかった。JAXAで詳しい状況を調べている。 H3は、これまでの基幹ロケットH2Aの後継で、JAXAと三菱重工業が新たに開発した。ただ、独自の燃焼方式を採用したエンジンの開発が難航。燃料を送るポンプにひびや振動が生じるなどトラブルが相次ぎ、当初は令和2年度の予定だった打ち上げは、2回にわたって延期された。 また、衛星打ち上げを希望する企業などの使いやすさを重視。H2Aに比べ打ち上げ費用や組み立て期間を半減することで、安く迅速な衛星打ち上げを