岐阜市の陸上自衛隊日野基本射撃場で14日午前、自衛官候補生の男(18)が訓練中に小銃を発射し隊員2人が死亡、1人が重傷を負った事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された男が「殺意があった」という趣旨の供述をしていることが同日、岐阜県警への取材で分かった。死傷した3人は、当時射撃訓練を受けていた自衛官候補生らの教育係で、県警は小銃を発射した動機や経緯を詳しく調べている。 県警や陸自によると、事件は同日午前9時10分ごろに発生。当時、射撃場では自衛官候補生を対象にした実弾射撃訓練が実施されていた。死亡したのは守山駐屯地所属の25歳と52歳の男性で、重傷を負ったのは同駐屯地所属の25歳男性。いずれも候補生の教育を担当していた。 男は小銃の発射直後に別の隊員によって身柄を取り押さえられ、岐阜県警が殺人未遂容疑で現行犯逮捕。県警の調べに対し男は銃で撃ったことを認め、「殺意があった」という趣旨の供述をして
神谷万丈・防衛大教授(古厩正樹撮影)世論調査が示すこと憲法9条を改正して自衛隊の存在を明記することには、日本国民の支持が定着している。最近の各種世論調査が浮き彫りにしているのは、この重要な事実だ。毎日新聞がこの4月に行った調査では、明記への賛成が55%で反対の31%を大幅に上回った。読売新聞による3月から4月にかけての調査でも、自民党の憲法に「自衛隊の根拠規定を追加する案」への賛成が54%に対し、反対は38%にとどまった。少し遡(さかのぼ)って昨年7月の朝日新聞の調査でも、明記に賛成が51%、反対が33%でこれらとほぼ同じ結果だった。 このように、憲法に自衛隊の存在を書き込むことについては、調査の実施者が異なっても一貫して賛成が過半数を占めている。
沖縄県宮古島付近の陸上自衛隊UH60JAヘリコプター事故で、民間作業船は2日、海底から機体の主要部分を甲板上に引き揚げた。陸自は機体の損傷状況やフライトレコーダー(飛行記録装置)を調べ、事故原因の解明を急ぐ。政府関係者への取材で分かった。 これまでに遠隔操作型無人潜水機(ROV)で機体を大型の網の上まで移した。2日、網に包み込まれた状態でつり上げられた機体は、原形をとどめないほど大きく壊れていた。 現場海域はここ数日で一番の快晴となったが、沖合の波は高い状態。作業船の甲板には2日朝からヘルメットを着用した船員の姿が複数あった。 1日の機体回収に向けた準備作業では、作業船が新たに1人を引き上げ、死亡が確認された。自衛隊の捜索で4月に海底から見つかり、残されていた1人と同一かどうかは不明。陸自が死因や身元の特定を進める。
原形をとどめない機体が海面に姿を現した。沖縄県宮古島付近で陸上自衛隊ヘリコプターが消息を絶ってから3週間以上。2日までに6人の死亡が確認されたが、いまだ発見に至っていない隊員も。「早く見つけてあげて」。住民らは乗員の家族を思いやった。 ヘリが沈んでいたのは宮古島北側にある池間島近くの海域。午前8時20分ごろ、作業船「新世丸」から遠隔操作型無人潜水機(ROV)が投入された。 同11時20分ごろ、迷彩服姿の自衛隊員が作業船「航洋丸」の甲板上でブルーシートを広げた。網に包まれつり上げられた機体は正午前、船上に移された。航洋丸は午後2時20分ごろ、宮古島中心部に近い平良港に接岸。機体はブルーシートで覆われ、周辺で作業していた自衛隊員が時折、中をのぞき込んでいた。
陸自ヘリ事故の現場海域に展開する海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」(右)=16日午前8時43分、沖縄県・池間島から撮影 沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、陸自は16日夜、宮古島の西隣にある伊良部島の北約6キロ、水深約106メートルの海底で発見した搭乗者とみられる5人のうち、引き揚げた2人の死亡を確認したと発表した。 同日朝、深い海での作業を可能とする「飽和潜水」と呼ばれる特殊技術を活用した捜索活動を再開し、5人を発見。損壊した機体の胴体部分も見つけていた。5人のうち引き揚げた2人については午後7時ごろに死亡を確認。身元の特定を進めるとともに、残る3人についても引き揚げ作業を急ぐ。 今回の発見場所や潮流などを踏まえ、自衛隊は周辺海域で引き続き不明者の捜索を続ける。機体の引き揚げは民間サルベージ会社が実施する方向で調整を進める。 ヘ
沖縄県・宮古島沖で消息を絶った陸上自衛隊のヘリコプター事故で、海上自衛隊の飽和潜水士による救助活動が待たれる中、かつて海自の潜水艦救難艦「ちよだ」に乗務し、飽和潜水士として30年以上にわたって活動した元海上自衛官、熊坂雄二さん(56)=退官時3等海尉=が産経新聞の取材に応じ、過去の救助活動の経験をもとに、今回の事故原因や経過を考察。なんとしても全員を連れ帰って-。遭難者や家族、救助に携わる後輩たちの境遇を思いやった。 「またか」。宮古島付近での事故を聞き、熊坂さんの脳裏には、過去に自身が捜索活動に携わった宮古島周辺での航空機事故が浮かんだという。平成2年2月、宮古島に緊急患者輸送に向かった陸自のプロペラ機が近海に墜落し、乗員3人と同乗の医師1人が死亡した事故だ。 当時、熊坂さんは「ちよだ」(旧艦)に乗務。現地に赴き、周辺海域や離島周辺などで約2カ月にわたって機体を捜索した。この際は特殊技術
沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が消息を絶った事故は、水深約100メートルの海底で機体主要部とともに搭乗者とみられる複数の人が確認され、14日から大きな水圧のかかる深い海で長時間作業が可能な「飽和潜水」の手法を活用した捜索活動が始まった。事故前のヘリの高度や速度などが分かるフライトレコーダー(飛行記録装置)などが回収できれば事故原因の解明が進む可能性もある。 一般的に水圧は水深10メートルで大気圧の2倍になる。事故機の機体主要部が沈んでいる海底は水深約100メートルとみられ、大気圧の11倍の水圧がかかることになる。 ボンベを使った通常の潜水の限界は50メートル程度。これに対し、飽和潜水では、潜水士が密閉した部屋の中に入って作業地点と同じ水圧下に体を慣れさせた後、カプセルに入って目標の水深まで降下することで、深海での長時間の作業が可能になる。
沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、捜索の結果、13日夜に伊良部島の北東の海域で機体の主要部分とみられる物体が見つかった。政府関係者への取材で分かった。水中カメラの映像では物体は大きく破損しているという。付近に隊員らしい姿もあり、ダイバーが「飽和潜水」により詳しく確認する方針。 事故は13日で発生から1週間。自衛隊や海上保安庁は、発生当日から24時間態勢で坂本雄一第8師団長(55)ら10人の行方を捜索してきた。 陸自は13日、宮古島北西の洋上付近からこれまでの捜索で部品22点を回収したと明らかにした。ほとんどが機体の外側にあるもので、うち1点は機体番号が記載されていることから事故機のものと特定した。 搭乗の10人は坂本師団長ら師団司令部の幹部5人、師団傘下の第8飛行隊から操縦士と整備士2人ずつ、宮古警備隊の幹部1人。6日午後3時4
沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が消息を絶った事故は13日で発生から1週間。乗員や機体主要部の発見につながる有力な手がかりは得られていない。自衛隊や海上保安庁は範囲を広げて探しているが、機体は海底に沈んでいる可能性があり、複雑な海底の地形や潮の流れにも阻まれ、捜索は難航している。 「捜索エリアはサンゴ礁に囲まれ、海流も非常に複雑。海保の精緻な漂流予測シミュレーションを使っても、捜索範囲を絞るには困難が伴うだろう」 現場海域を管轄する第11管区海上保安本部の領海警備担当次長を務めた元3管本部長の遠山純司(あつし)氏はこう指摘する。海保は潮流や風向き、風速などを基に、人や機体がどの方向に流されているか定期的に解析。そのシミュレーション結果を活用し捜索範囲を決めている。 捜索を困難にしている要因の一つに、サンゴ礁や岩礁の多い複雑な海底地形がある。
陸自ヘリが行方不明となった沖縄県・宮古島沖の海域を捜索する航空自衛隊のヘリ。左下は海上保安庁の巡視船=11日午前 防衛省は12日、陸上自衛隊のヘリコプターが沖縄・宮古島で消息を絶った事故に関し、中国人民解放軍が関与した可能性について「あり得ない」との見解を示した。自民党国防部会などの合同会合で明らかにした。 国場幸之助部会長によると、防衛省側は「(中国軍の)動向を24時間把握している。事故は日本の領土・領空で起きており、関連性は確認されていない」と明確に述べた。 中国軍は事故発生と同じ6日、海軍空母「山東」が太平洋上で初めて確認されるなど活動を活発化させており、インターネット上では中国軍が何らかの形で事故に関与した可能性を指摘する投稿などが相次いだ。
「人のようなものが浮いている」との連絡があった伊良部島北側の現場付近に集まった自衛隊員ら=8日夜、沖縄県宮古島市 8日午後7時40分ごろ、沖縄県宮古島市伊良部島北東の三角点付近の海上で、自衛隊から「人のようなものが浮いている」と119番通報があった。市消防が詳細を確認している。 現場周辺では、6日午後に陸自幹部ら10人が搭乗するヘリが消息を絶つ事故が起きており、自衛隊や海保による捜索が続いている。伊良部島は宮古島の西方に位置している。 海上保安庁関係者によると、現場は「イグアナ岩」と呼ばれる断崖で、崖下50メートルほどの海上に何かが浮いているのが見えるという。すでに陸上自衛隊や海保、消防が到着しているが、陸上からは接近できない状況が続いている。
陸自ヘリが行方不明となった事故で、沖縄県・宮古島沖の海域を捜索する海上保安庁や海上自衛隊の船舶=7日午後2時39分(共同通信社ヘリから) 沖縄県の宮古島付近で起きた陸上自衛隊のヘリコプター事故では、九州南部を管轄する第8師団の坂本雄一師団長が事故機に搭乗し、行方不明になった。約5千人の部隊を擁する第8師団は、南西諸島有事の際に沖縄方面へ機動展開する主要部隊と想定されており、今回の飛行は、いつ有事が起きても対応できるよう備える目的もあったとみられる。 「機体に搭乗していた坂本陸将ほか9名について、現在も発見に至っておりません」。浜田靖一防衛相は7日朝の記者会見で、夜を徹した捜索活動でも乗員の発見に至らない状況を声を詰まらせながら説明した。 陸自は戦闘部隊や後方支援部隊などで構成され、基本的な作戦部隊となる数千人規模の師団と、より小規模な旅団を15地域に置く。沖縄県を管轄する第15旅団以外は全
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