ウサギ、カエル、サルなどの動物が擬人化され、巻物に所狭しと躍動感あふれるタッチで描かれた国宝「鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)」。作品の歴史は知らずともその絵は見覚えがある人が多数でしょう。 愛くるしい動物たちの表情は現代にも受け入れられて、雑貨やファッションのデザインにも多く使われています。その鳥獣人物戯画の全巻がいよいよ一般公開されます。 鳥獣人物戯画は平安時代後期に成立したとされる甲巻、乙巻と鎌倉時代の丙巻・丁巻の全四巻からなる作品で、いまだに作者は不明のままです。(鳥羽僧正覚猷 作との説もあり) 京都市の高山寺に伝わった巻物ですが、現在は東京国立博物館と京都国立博物館にて保管されています。平成21年に鳥獣人物戯画の修復が決定し、4年がかりで修復が行われました。そしてこのほど修復された鳥獣人物戯画が一般公開されるということです。 修復後の作品公開は今回が初で、京都国立博物館の展示会「国宝 鳥