高級食材としておなじみのクロマグロが、いま長年の乱獲によって絶滅の危機にある。世界的な漁獲規制は年々厳しくなり、今年、日本でも水産庁が漁獲規制の強化を表明した。いよいよ“食べられなくなる危機”が迫る中、光明となっているのが、近畿大学の養殖マグロだ。11年前に世界で初めて完全養殖に成功し、既に事業化が軌道に乗っている。 開店前からずらりと並ぶヒトヒトヒト──。数十人が列をなすこの店のウリは、「大卒マグロ」が味わえること。JR大阪駅前のグランフロント大阪にある「近畿大学水産研究所」は、今年4月のオープン以来、連日長蛇の列で、予約は1か月以上先まで埋まっている。お客の目当ては、世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロだ。 この「近大マグロ」を手がけるのが本州最南端の町・和歌山県串本町にある近大の水産研究所大島実験場である。大島港から船で5分ほど揺られると、国道42号沿いに直径30mの生け簀がいく
復活のカツオ 高鳴る胸 気仙沼、初の水揚げ 従業員らと入札価格を相談する小野寺さん(左) 「何としてもこのカツオだけは買い付けたい」。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市魚市場での初水揚げ。地元鮮魚店「まぐろ・かつを専門店カネマ」(気仙沼市)の専務小野寺和則さん(34)は28日朝、そんな意気込みを胸に入札に臨んだ。ことしの初水揚げは、例年と全く違う意味を持つ。「気仙沼復活のカツオ」(小野寺さん)だ。 ほとんどの水産業者が被災した中で、小野寺さんもこの入札に事業の再生を懸けていた。 津波で同市川口町の本社と3カ所の工場、気仙沼水産物流通センター内の直営店を流されたが、4月末には逆境をはね返し、いち早く仮店舗を開設した。被災した市内鮮魚店で「復活第1号」となった。 「初水揚げのカツオを落札することで、また一歩前に踏み出すことができる」と気持ちは高ぶったが、入札価格を決めるのは難
三陸沖カツオ漁規制へ 気仙沼市場の受け入れ能力足らず2011年6月5日7時23分 印刷 Check カツオ一本釣りなどの漁業団体「全国近海かつお・まぐろ漁業協会」は東京都内で会合を開き、三陸沖でのカツオの漁獲規制を決めた。14年連続で生鮮カツオの水揚げ日本一の宮城県・気仙沼魚市場が津波で被災し、今月中旬に予定される仮復旧後も受け入れ能力が限られるためだ。 漁獲規制は、気仙沼魚市場の受け入れ可能量を上回る可能性が出た時点で実行。魚市場が航海中の漁船と連絡を取りながら、指定した量以上を水揚げしないように調整する。 気仙沼魚市場は仮復旧後のカツオの水揚げを1日50トン程度から始め、今秋までに300トン以上に対応する計画だ。だが、例年6月には1日数百トンを水揚げした実績もあり、漁獲規制による混乱も予想される。 三陸沖での操業をやめることも検討したが、同協会に加盟する高知かつお漁協の明神照男組合長は
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市で4日午前、ワカメの養殖作業が、県内のトップを切って再開された。 来年1〜4月に収穫される。 全国有数の産地である宮城、岩手両県沿岸のワカメは「三陸ワカメ」のブランドで知られる。津波で養殖施設は壊滅したが、湾内のがれきを撤去していた漁師が胞子の入ったメカブを海底から採取し、養殖再開にこぎ着けた。 この日は、胞子を付着させる養殖ロープにメカブをくくりつけ、沖合1・5キロ・メートルの水深約3メートルに設置する種付け作業が行われた。 宮城県漁協気仙沼支所ワカメ部会の小野寺清繁会長(61)は「ワカメ養殖復活の第一歩。気仙沼が元気であることを全国の人に伝えたい」と張り切っていた。
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