相双地方を主な営業圏とする、あぶくま信用金庫(南相馬市、半沢恒夫理事長)は27日、旧警戒区域内にあり震災後休止していた小高支店(同市小高区、平山充支店長)の営業を再開した。事故のあった東京電力福島第1原発の半径20キロ圏内での金融機関の営業再開は初めて。同信金は当面、支店の施設を住民が一時帰宅したときに立ち寄れる場として機能させ、地域の復旧・復興を促す考え。 施設は、内部を除染した上で、来店者が座って職員と会話できるよう低いカウンターと顧客用のいすを設けた。上下水道が復旧し水洗トイレの使用も可能。常駐の職員数は震災前の半分以下の4人だが、営業時間は通常の午前9時から午後3時までとし、現金自動預払機(ATM)1台も原則無休で午前8時から午後7時まで稼働する。 同日は開店時刻に合わせ早速数人が来店。顧客らのグループもお汁粉のサービスで花を添えた。来店した同信金の総代で菓子店経営横川徳明さん