まず最初にお断り。できるだけ映画「スカイ・クロラ」に準拠して書いていくつもりですが、森博嗣作品との付き合いのほうが押井守作品との付き合いよりも長いので、自ずと思考もそちら寄りになるかと思われます。また、映画を観た後に原作を7年ぶりに読み返したので、以下の文章にはその観点も入っています。原作と映画の違いをこれから楽しもうという方にとって、楽しみの一部を奪ってしまう可能性がないとはいえません。善処はしますが、ご了承ください。 では。 ラストシーンの微笑の意味 映画のラストで草薙水素は、微かな笑顔と共に「君を待っていた」と、「彼」を出迎える。劇中で語られたキルドレとしての能力や性質(性癖)のループを仮定すれば、3度目の出会い。2回目の(函南優一との)出会いとは異なるその微笑の意味を、円環の中に閉じこめられた恋愛感情の発露だと捉える見方もあるのかもしれないが、「変化」に対する水素の立ち位置を考える
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