白川方明日銀総裁は7日の日本外国特派員協会での講演で「潤沢な資金供給は重要だが、これだけでデフレの問題が解決するわけではない」と述べた。また「過去の歴史が示すように、どの国も永久に財政赤字を続けることはできない」との見解も示した。 これは、先進国各国が行ってきた金融緩和を日本だけがサボり、いまだにデフレから脱却できない政策失敗を糊塗するために、「官僚」がしばしば行う責任転嫁論法だ。 まず、白川総裁は物価の安定をどのように考えているのか。この質問を誰かがすれば、0〜2%のインフレ率と答えざるを得ないだろう。しかし、白川総裁の任期中にどれだけ達成しているかといえば1割8分に過ぎない。明らかに不合格だ。 しかも、国際的にはインフレ率は1〜3%を目標としている国が多い。日本のインフレ率はその水準にほど遠いが、インフレ率の差で為替が決まってくる購買力平価からみれば円高志向で国力を損なっているこ