先日の衆議院憲法審査会で「珍事」が起きた。出席した憲法学者3人全員が、集団的自衛権を行使可能にする、新たな安全保障関連法案について、「憲法違反」との見解を示したのだ。 野党推薦の学者が「違憲」というのはわかる。だが、早大教授の長谷部恭男さんは、与党自民党の推薦だ。その長谷部さんまで、違憲との見解を出したのだから、「珍事」以外のなんでもない。そのあたりの人選は、自民党の「脇の甘さ」が出たとしかいいようがない。 しかし、はからずもこのような事態に至った以上、自民党はいま一度、しっかりと「憲法」に向き合うべきだ、と僕は思う。そもそも、1955年に結党されたときの自民党の綱領は、「自主憲法の制定」であった。現在の憲法は、アメリカの占領下で制定されたものだ。そして、日本を占領統治していたGHQが、日本の弱体化を狙った。これは歴史的事実である。 そもそもアメリカも、独立した日本がいずれ自主憲法を制定す