一昨日の朝日新聞夕刊be東京版「昭和史再訪 当用漢字の告示『楽に読み書き ローマ字化阻む』」を読んでほしい、との連絡を複数いただいた。読んでみたのだけど、まあ、新聞紙面のせいもあって、かなり大雑把な内容だった。特に、GHQやCIEの「日本語ローマ字化政策」に関して書かれた以下の部分は、かなりヒドイので、筆者の宮坂麻子には悪いが、ここに晒しておく。 終戦で事態は一変する。45年9月、占領軍が道路標識や駅名などをローマ字で書くよう指令したのだ。漢字に詳しい阿辻哲次・京都大教授(61)は「アメリカ教育使節団は、漢字は書き言葉としては全廃しいずれ音標文字へ転換すると報告した。ローマ字へ変えたかったのだ」という。 引用後半の『米国教育使節団報告書』(1946年3月30日)に関しては、確かに日本語のローマ字化をかなり強く主張しており、阿辻の主張そのものは正しい。ただしそれは、引用前半のSCAPIN-2