筑波批評社の面々が都内まで来て聴講しに来るということを聴きつけ、補講終了後、だらだらと大岡山に向かいました。 到着するまで、大学の教職で知り合った親切な教官から印刷代をお支払いして譲っていただいた、J.ジェインズの私家版訳を読んでいました。ISBNコードがついた本もちゃんと出ているのですが、この同人誌の方が翻訳に気合が入っている(らしい)。 面白いです。神話・哲学・心理学・物語論・レトリック論が渾然一体となったような魅惑的な議論が序盤からひたすら続いている。しかもアイディアの核となる〈双脳精神〉という概念がとてもよい。私たちの祖先は、「意識」と呼んできたものを外にも置いていた頃があったかもしれない(そしてそれが「神々」と呼ばれていたのではないか)というようなことが仮説として論じられている。トンデモ一歩手前ですが、これって宮崎駿映画の主人公達にそのまま当てはまりそうです。彼・彼女らは、自我の