中学校の歴史教科書について、埼玉県の上田清司知事が記者会見で「間違っても選んではいけない」と私見を述べた「(初代首相の)伊藤博文“射殺”」との記述がある教科書が現在、県内唯一の県立中学校である伊奈学園中(伊奈町)で使用されていることが18日、県教育委員会などへの取材で分かった。同校の教科書を採択した県教育委員会は知事とは独立した機関だが、25日に決まる採択結果は注目を集めそうだ。 上田知事は16日、来年度から使用される教科書の選定作業が各地の教委で大詰めを迎えていることに絡み、歴史教育が自国の歩みに誇りを持てないような中身になっていることを憂慮。「間違っても『伊藤博文“射殺”』と書いている教科書を選んではいけない。日本国の英雄を日本人自身が『射殺』と書いてどうする」と述べた。 一方、県立伊奈学園中学校では現在、日本文教出版の教科書「中学社会歴史的分野」が採用されている。この教科書では、日本