『ハウルの動く城』を観た。 久しぶりに映画を見に行った。そして気がつけばそれは、寅さん亡き後の国民的映画となった、宮崎アニメだった。*1 主人公ハウルの声優がなんと、キムタクだというキャストが伝えられた当初は、心配を通り越して不安と失望にさいなまれ、もし余程であれば、わざわざ映画館に足を運ぶことはあるまいとまで思っていたが、予想に反して、「それほど酷くはない」「許容範囲だ」という声がまま聞こえたため、それならばということで見に行ったのだった。 そして、いざ劇が始まってみれば、なるほどそうまで気になる演技ではない。もちろん、力は露ほども感じられないが、「邪魔にならない程度」の「下手な役者レベル」として耐えうる、そう耐えうる、看過しうる演技だった。 とはいえ、それもキムタク本人がどうというよりも、ハウルの性格、行動によるところが大きい。 「心をなくした魔法使い」ということで、感情の起伏も少なく