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ブックマーク / tsugata.hatenablog.com (6)

  • 世界映画大事典 - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室

    ●「世界映画大事典」 監 修: 岩憲児・高村倉太郎 出版社: 日図書センター 刊行年: 2008年 定 価: 28,000円 これを読むのに時間がかかったわけではないが、国内外の映画関連のさまざまな事項と人名をまとめたこの大事典を、久々の更新で取り上げてみたい。 定価が2万8000円+税、B5判・上製・箱入、約1200ページという、何かの重しになりそうなライブラリー仕様の大事典なので、個人で所有するかどうか悩ましいところだが、アニメーションだけではなく、映画分野を広く包括しつつ研究を進めたければ、やはり手元にあったほうがラクだと思う。 この中で、さっそく、アニメーション関連の項目について、見てみたい。 その前に。 この事典は、私の知人の間でもずいぶん前から話題になっており、実際、刊行までに10年以上を費やしている。その間、項目を精査し、また日々刻々と変わる映画界の事象を踏まえて加筆修正

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  • 「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室

    ●「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか 著 者: 大塚英志・大澤信亮 出版社: 角川書店 刊行年: 2005年 定 価: 743円 (書籍画像省略) 刊行から早や3年が経ち、さすがに話題にのぼることも少なくなったが、その内容、もしくはその内容から導き出される視点は、これからも議論する価値のあるもので、遅まきながら、ここで取り上げておきたい。 大枠としては、日漫画・アニメーションの表現様式の起源を戦前から戦時中の「戦時下」に求め、戦後の、主に漫画におけるさまざまな変節点を分析、そして現在、とりわけ刊行時に顕在化していた国家や自治体における日漫画・アニメ称揚傾向に対して厳しく批判する、という流れである。 その上で、海外における「ジャパニメーション」人気や、国内における活況は幻影に過ぎない、という結論に向かっていく。 私自身、一般のアニメファンであり、最近では研究者・文筆家として発言し、

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  • アニメージュオリジナルから東浩紀のアニメ批評論を考える - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室

    ●「アニメージュ オリジナル」第1号 出版社:徳間書店 刊行年:2008年9月 定 価:1300円 当は第2号が出てから取り上げようと思っていたのだが、なかなか出ないので(そろそろ出ているとは思うが)、書いてしまおうと思う。 大人向け、すなわちアニメに関するリテラシーを相当に有するマニア向けの「アニメージュ」として創刊されたと察する誌、『マクロスF』と『機動戦士ガンダムOO』を2大特集として、アニメの現在形を、主に映像造形に着目する形で捉えている。 たとえば、作画解説にあたって原画をひもとき、絵コンテやレイアウトの重要性を強調するなど、これは疑いなく1970年代にアニメに開眼し、ひいては80年代にそのことにこだわった「オールド・ファン」の視点だ。 私の記憶では、80年代後半あたりから、コミケで売られている同人誌などに、当時人気のアニメーターたちの原画を満載し、「作画パターン」を詳細に解

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  • 宮崎駿・大塚康生の世界 - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室

    ●「宮崎駿・大塚康生の世界」 監 修: 宮崎駿・大塚康生 編 者: 銀英社 出版社: オフィスアクション 刊行年: 1982年 定 価: 4500円 『崖の上のポニョ』公開記念ではないが、宮崎駿関連の少しマイナーな文献を紹介したい。 ちなみに『ポニョ』、私は非常に楽しく鑑賞することができたが、感想を一言で書くと、「宮崎駿も、監督としては「最晩年」に差し掛かってきたのではないか」という感じか。 さてさて、この文献だが、熱心なアニメファン以外にはまだ無名といってもよかった1982年、宮崎駿と大塚康生が関わってきた作品をピックアップして、カラー図版、設定資料、絵コンテを中心に収録し、B5判ハードカバー、318ページという密度の濃い資料集として刊行された。 刷り部数はわからないのだが、1985年に再版されており、私はこの再版を、88年頃、大阪市内のアニメショップ「アニメイト」で購入した記憶がある

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    nisoku2
    nisoku2 2008/07/20
    『妹へ』はフィルムメーカーズの宮崎駿特集本に再録されています(白黒ですが)。http://d.hatena.ne.jp/asin/4873765110
  • アニメ批評のエクソダス - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室

    ●季報「唯物論研究」第104号 特集「アニメ批評のエクソダス」 発 行: 季報「唯物論研究」刊行会 刊行年: 2008年 定 価: 1200円 今、ちまたで話題沸騰中の誌。 まだすべてのテキストを熟読していないので、総括的な発言にとどめようと思うが、熟読した上で、あとでまたエントリを変えて加筆するかもしれない。 ここ1〜2年、「日にはアニメ批評がない」という論調が、また増えてきた。 よく知られているように、『エヴァ』の頃にもそうした論調が脚光を浴びたが、その後落ち着いていた感があった。そして今、再び「アニメ批評の不在」を嘆く声が、一つの潮流を形成していると見ていいだろう。 ここで言われる「アニメ批評の不在」が実態を反映したものか、またその実態を覆すために彼らの主張が有効なものかはまだ不透明だが、基的には、こうした論調は歓迎したい。私自身、歴史を掘り起こす研究者という立場であり、いわゆ

    アニメ批評のエクソダス - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室
  • 自著 「アニメ作家としての手塚治虫」 - 津堅信之のアニメーション研究資料図書室

    富野由悠季関連の文献を紹介したところで触れたので、再び自著の紹介。ご容赦いただきたい。 ●「アニメ作家としての手塚治虫」 著 者: 津堅信之 出版社: NTT出版 刊行年: 2007年 定 価: 2400円 日の戦後アニメ界の流れには東映動画系と虫プロ系がある、と言うと、必ず例外的事象を指摘して批判する人たちがいるし、その意見もよくわかるのだが、総体として、この2系統を認識すると、日のアニメ史は非常にわかりやすくなる。 そして、現在のアニメ発展は、東映動画系か虫プロ系か、どちらの功労ゆえかという質問に答えると、その人のアニメ史観がよく現れる。 もちろん私は、虫プロ系の功労ゆえと評価する側であるが、これは圧倒的に少数派だろう。なにより、東映動画系のスタジオジブリの存在感が巨大だし、年配アニメファンの中には、『太陽の王子ホルスの大冒険』(1968)など、東映動画長編全盛期の「マニア」が多く

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